トラベルクリニックでは、これから海外に行く人に日本では見られない感染症を予防するための注射を行ったり、海外から帰ってきて体調がすぐれない人の診察を行ったりします。日本ではなかなか見られない感染症を相手に診察することが多く、一般の日本国内にある病院では対応できない疾患も少なからず存在しているだけに、グローバル化の時代でトラベルクリニックの果たす役割は一層重要なものになっています。しかし、そこで働くスタッフは常に海外渡航歴のある患者と接するため、日本国内では見たこともない感染症にかかってしまうリスクにさらされていると言えるでしょう。
感染症のリスクを減らすためには、様々な方法で感染を拡大する病原体が広まる経路を絶つことが重要です。接触によって感染したり、広がるような細菌であれば手袋を着用することや手指消毒をこまめに行い予防することが出来ます。飛沫感染がメインの感染経路であるウイルス感染症を予防するには、マスクやゴーグルなどを適切に使用することが重要です。血液などの体液によって媒介される感染症も少なからず存在しているため、患者から採血をする場合などは細心の注意を払わなければなりません。注射針の扱い方は特に気を付けるべきポイントです。看護師はその役割上、患者さんと真っ先に接触し、血液などの材料を扱うことの多い職業です。適切な感染予防策を講じて、感染症のリスクを引き下げて職務にあたりましょう。